大学生時代に高級靴がわんさか出てくる米国ドラマが流行したせいか、急にみんながマノロブラニクやルブタンのヒール靴を履くようになりました。当時はまだ直営店が日本になかったので、私も当時住んでいた横浜のバーニーズなどに足蹴く通い、学生の自分には不釣り合いな高級ヒールやサンダルを買い漁った記憶があります。ただ、その頃は見た目の可愛さやデザインにしか目がいっておらず、自分の足がどんな形で、どんなメーカーの靴が合うのかなんて考えたこともなく、せいぜいサイズが合っているかという発想しかありませんでした。靴は服よりもさらに露骨に疲労や姿勢に直結するので、どんなに好きなブランドの美しい靴でも、合わない靴を履いて出かけると変な姿勢になるし、知らないうちにどっと疲れてさっさと帰りたくなってしまいます。足の指が開いていて、甲の横幅もわりと広い私の場合はフランスやイタリアの有名ブランドは、よほど慎重に選ばないと本当に足が痛くなります。ある時、自分が遅くまで元気に遊び歩いている時には、必ずこの靴を履いているな、という法則性を見出して、結果的に長時間出かけたいときはその靴ばかり履くようになりました。それが、ジミー・チュウのシルバーのパンプスでした。今でも、ヒールやストラップサンダルなどを買う時は、まずはジミー・チュウの店舗で探します。
12/ 2024