
去年、家の近所を歩いてたらミニチュアダックスを散歩させてるOnes Home DECOの岡本さんに偶然会うことが数回続いて、ありがたいことに運命を感じてくれたみたいで、彼女が手掛けているベニワレンカーペットのデザインオファーを頂きました。
どんな柄にしようかなと考えたときに思い出したのが、好きな映画のひとつであるファイト・ヘルマー監督の 『ツバル』 でした。
『ツバル』は言語の違う様々な国の役者さんが集まっていて(主演は愛すべきドニ・ラヴァン)、無声映画に近い映画。エレクトロとかマネーとか、ごくわずかなセリフで物語が進んでいく、色彩の表現が秀逸で感動する名作です。
それに近い感覚でアルファベットを使うって当たり前じゃないってことを表現できたら面白いと思って僕の手書きのLOVEという言葉をカーペットの柄にしました。
公用語がアラビア語とベルベル語のモロッコの職人に織ってもらったカーペットは、僕の手描きもかなり特徴的だったから、Lが反対だったり、VがYに見えたり、凄くクオリティーの高いカーペットなのにチャーミングな間違いが続出。
なんでも完璧にしなくて良いと思わせてくれる、触り心地が最高なベニワレンカーペットになりました。