
安藤忠雄が「建築はもっと自由で、もっと楽しい」とまっすぐ伝えてくれる内容で、ページをめくるたびにこちらまで楽しい気持ちになる。
特徴的なのは、読みものというより遊べる絵本のようなつくり。
建物のパーツの形をしたステッカーが付いていて、貼ったりはがしたりしながら、安藤建築をつくれる。
難しい理屈よりも先に、まず手と想像力で建築を感じることができるのが良い。
読んでいると、贈る側である自分にも改めて学びがある。
設計を仕事にしていると、つい考えや形を整えすぎてしまうけれど、自由に貼ったり描いたりするその無邪気さに、創作の原点を思い出させてもらえる。
本を贈るというのは、言葉で未来を手渡すことかもしれない。
この本は、その未来への扉をこっそりと押し開けてくれるだろう。
私はこれから生まれてくる子供達へこの本を贈りたいのです。