アクセサリーは服と同じようにその日の気分を高めてくれるアイテムだと思う。でもいくつかのものは気づけばお守りのような存在になっていた。
ひとつは祖母の形見である翡翠のネックレス。チェーンは自分のものを使っているが、この石は生前、祖母が黒のトップスの上によく着けていた記憶がある。
今では祖母を思いながら身につけることが多い。
不思議なことに旅先ではこのネックレスがきっかけで、いろんな人との会話が始まる。
空港の保安検査場でも、どの国に行っても「素敵なネックレスね」と声をかけられ、そこからお互いの好きなアクセサリーだったり“おばあちゃんアイテム”の話が始まったりする。
旅の途中でも、心をやわらげてくれる不思議な存在だ。ありがたいことに、危ない目にあったこともない。
きっと祖母が、素敵な出会いを見守ってくれているのだと思う。
もうひとつは、フリーランスになったタイミングで自分に贈ったリング。
「これから頑張るぞ」と気合いを入れるために購入したもので、東京の友人のブランドで一目惚れした。
リングは目に入りやすく、見るたびにあのときのワクワク感や覚悟を思い出す。
アップダウンのある毎日。でもアクセサリーに助けられて心がキラキラしてくると、アクセサリーたちも一層輝いて見える。これからも丁寧にお手入れをして、長く共にいろんな経験をしていきたい。