資格というものと縁遠い人生を送ってきた。父親から「お前はガサツだから、きっと事故を起こす」と言われたことに起因して、運転免許も持っていない。漢検、英検、TOEIC、TOEFL、何も受験したことがない。もし大学の新卒で就職活動をしていたとしたら、間違いなく最弱のエントリーシートが爆誕するだろう。ちなみに大学も中退している。
そんな私が、大人になってから唯一関心を寄せるのが、宝石鑑定士の資格だ。仕事でジュエリーを扱うことも多く、かねてから専門的な知識を習得したいと考えていた。
世界的に知られる宝石鑑定の資格といえば、英国宝石学協会 (Gem-A) が認定するディプロマ資格の「FGA (英国宝石学協会特別会員)」、そして米国宝石学会 (GIA) が認定する「GG® (グラジュエイトジェモロジスト)」。いずれも、宝飾業界において長い歴史を持つ専門資格なのだが、調べてみると相当な狭き門であることが発覚する。プログラムによってオンラインで受講できるものや、短期間で取得できるものもあるようだが、修士課程となると前者で1〜2年、後者でも半年かかるという。さらに参入障壁を上げるのが費用で、これまたコースによって差はあるものの、全日程で受講する場合、教材費や受験料、現地での滞在費を含めると数百万から一千万近く (これは為替の影響も大きいのだが) にも上る。もちろん世界的な権威が認定する専門技能を身につけられることを考えれば納得をせざるを得ないが、高いことに変わりはない。
そんな話をしていたら、敬愛するジュエリージャーナリストの本間恵子さんから「ジュエリーコーディネーター検定を受けてみてはどうか」と勧められた。調べてみると、一般社団法人日本ジュエリー協会が主催する、ちゃんとした (失礼) 資格で、宝飾史から原石、ジュエリーメイキングの技術、修理、そして商品から販売に至るまで、包括的なジュエリーの知識を学ぶことができる公的な資格だという。コーディネーターという名前から、てっきり「ベルベットのブラックドレスには、パールのネックレスを合わせるのが良ろしくてよ✨」みたいなテンションのものかと思っていました、すみません。
善は急げ。奇しくも本年度3級の受験申込直前というタイミングもあり、勢いでオンラインで申し込み、教材を購入。毎日寝る前に教材を読み込んでいる。受験日は3月4日。結果が発表される4月後半、SNSなどで大々的な報告がなければ、そういうことだと思ってそっとしておいてください。