代々木公園まで散歩に行くとたまに見かける、いかにもつい先週乗れるようになったばかりという子どもたちがぴゅんぴゅん新しい自転車をこいでいる姿にはなんというか、成長の輝きのようなものを感じます。自転車は結構高度なテクニックで、練習しないと乗れるようにならないし、学校では一切教えてくれることがないのにもかかわらず、かなり多くの人が知らないうちにマスターしている、私にとっては謎技術。素知らぬ顔してみんないつ誰に習ってどこでどんな練習しているのか不思議で仕方ありません。我が家は誰も自転車に乗らないので、当然私は練習する機会などなく、かといって縄跳びや九九のように学校でクリアするための試験があるわけでもないので特に支障なく大人になりました。新聞社に入社した時、かならず受けなければならない販売店の新聞配達研修では、同期入社の仲間たちの間で唯一自転車がこげないことが判明して仕方なくチラシを折るだけの研修を受けました。営業職や理系職も入れると六十人近い同期が私以外全員自転車に乗れることに衝撃を受けたのを覚えています。
それでも別に東京に暮すうえで、自転車に乗れないという事に不便を感じたことはなく、むしろああいうものは基本的に子ども、もしくは特殊なトレーニングをするスポーツ好きたちが乗るものだろうと思っていたのですが、最近、ベビーカーを押して色々なところへ行くようになってようやく、自転車に乗る必要性に迫られています。というか、ベビーカーは重く、不便で、のろのろと遅い。寒い季節にはいっそ風をきって自転車でさっと目的地にたどり着きたいと感じます。今から自転車の練習、間に合うでしょうか。それにしても子どもの頃に練習をしていない大人としてはいまだに皆がどんな特訓を経て乗れるようになるのかはわかっていません。まずは小学生の友人でも作ってそれを聞くことから始めるしかなさそうです。