
ミュージカルが元となったこの映画を初めて観たのは、中学3年ごろレンタルDVDを通してだった。時の歌姫 浜崎あゆみが大絶賛したと帯に書いてあったはずで、パッケージのインパクトとともに興味をひいた。映画の内容は切なく、自分自身が認識し始めたクィア性とも重なりかなり影響を受けることになったが、なんと言ってもコスチュームが素晴らしくてそこに目をひかれたのだった。主人公の、悪趣味だけどギリギリセンスが良い装いは、自分が追い求めるキャンプの世界観を体現していた。音楽自体はロックやパンクで普段聴くことのないジャンルだが、今でも曲を聴くとそれぞれの映画のシーンがはっきりと浮かんでくる。同時期に観た「パーティモンスター」という映画も、同じくらいサウンドトラック共によく視聴していた。多感な時期にこれらの作品に触れたことが、今の自分自身のクリエイティブに大きく影響している。
音楽にはあまりこだわりがないからこそ、何度も聴く音楽は個人的なストーリーを伴っていることが多いようだ。