
つい最近までこのエリアに住んでいたが、引っ越す直前になるまでここに訪れたことはなかった。村上春樹の「職業としての小説家」は1番好きなエッセイだし、彼の著作はだいたい読んでいる。大学の施設に外部者が入れるのかもわからなかったから、調べてまで訪れる気にならなかったのかもしれない。
村上春樹ファンの友人とランチの約束をした際に、ふと思い出して調べてみたら一般にも開放しているとのことだったので訪れてみたら、予想を上回る素晴らしい施設だった。彼の著作が、海外の翻訳版まですべて揃っていて館内で読むことができるし、カフェやオーディオルームまで併設されている。村上春樹本人が選んだ本や、彼の書斎を再現したスペースを見ることもできる。平日は学生がけっこういて活気があるが、週末はとても静かでゆっくり時間が過ごせそうだ。
なんでもっと早く、引っ越してしまう前に来なかったのだろうという後悔は少しあるが、それでもまたわざわざ来たくなる場所が自分の中に増えたことが嬉しい。昔住んでた場所を懐かしみながらこのライブラリーを訪れ、ローカルなレストランに行き帰ってくる、そんな1日にとても癒されている。