セカンドベストの先達? 個性派芸能事務所タイタンを率いる太田光代社長の新刊『社長問題!私のお笑い繁盛記』の構成を務めました。ぜひお読みください。
高校時代の恩師がよく語っていたのが「セカンドベストも悪くはない」という話だった。それは彼女にとっての人生訓で、自分にとってのベストばかりが選択できるのが人生ではないし、逆にベストの選択だと思っていたものが本当にベストだったのかはわからない。むしろ、その時のセカンドベストが結果的に自分の人生の良い選択になることがあるのだから、と。
まさに社会人のキャリアを新聞記者から始めることは私にとってはセカンドベスト以外だった。では当時のベストは、と聞かれたらやはり10代頃の夢であったスポーツライターを目指していたということになる。独立の足掛かりを作るてまえにスポーツ紙、スポーツ雑誌に職を得ていたら今頃はどうだっただろうか。もしかしたら今以上に熱中できる何かを見つけているか、あるいはあれもこれもと手を広げているか……。想像するのはわくわくする。
とはいえ、結果的に「専門」を持たないライターになってしまったセカンドベストも悪くはないという人生を送れていることを喜ぶ方が先かな。