二歳になる娘がいるおかげで、今私の家の食卓に載せられるのは、倒れにくく割れにくいもの、汚れたり壊れたりしても諦めがつくもの、なくなったと思っていたら玩具箱に入っていても大丈夫そうな安全なものだけとなってしまいました。一枚しかないエルメスのお皿は戸棚の奥底に隠してあるし、スパークリングを飲むときもフルートグラスではなく、足のないボウル部分だけのものを使っています。単に娘がひっくり返すという理由だけではなく、食事の前後がバタバタしていて手洗いの手間をかけられないことも多いので、お椀も漆器などではなく食洗器対応のものだし、箸置きは長らく見てもいないし、ごはんをよそうお茶碗もお祝いに貰った気に入ったものは棚に置いたまま、頑丈そうで退屈な柄のもの。本来は幼い頃から良いものに触れたりものが壊れることを身をもって学んだりするのが理想なのかもしれませんが、そんなことを学ばせているうちに我が家の食器が全部なくなってしまいそうなので背に腹は代えられない、というのが、ややケチでバタバタと忙しい私の本音です。
そんなわけで食卓では大人の楽しみや見て美しい要素が影を潜めて久しいのですが、今年の誕生日に友人でもあるジュエリー・デザイナーのmikaさんにもらったアニヤ・ハインドマーチのタンブラーは、Duralex社のガラスが娘の手から滑り落ちても安心なほど丈夫で、何より大人が見てもおしゃれで可愛い見た目がとても気に入って、毎食時、娘のジュースやお茶、大人たちのお酒を入れるのに使っています。丸い目玉のアイズシリーズはアニヤの中でも人気ですが、このグラスはよく見ると四つそれぞれ目の見ている方向が違っているので、四つ並べた時はより楽しい。今の私の生活や食卓に欠けていたものを、現実に即した形で考えてくれたギフトに日々心が踊っています。