京丹波の山の中に工房を構える石井直人さんの器に出会ったのは、もう12年くらい前になると思う。
少し不安になるくらいの山の中の田んぼ道を抜けて、木々に覆われた道を抜けたら、少しひらけた場所に出る。
そこには、母屋とギャラリー、そして茶室のある離れが建っている。そして登り窯がある。
直人さんの器は、朝鮮から陶工が日本に渡り、現地で作られていた製法と焼き方でつくられた器みたいだ。
日本の器、というより、大陸のにおいがする。
ものすごく真面目に自分の器のあり様を突き詰めた結果、至ってしまったような。いつも飄々としていてそんなこちらの洞察などするりとかわされてしまう。
おおらかだけど密度があって、この焼き締められた乾いた硬さ、薄さ、造形の微妙なゆらぎ、土の肌理は直人さんの器ならでは。他にいない。
このシリーズばかりを集めている。
12年経っても、まったく飽きがこない。
こんな存在感のある器をつくりたいなぁと思って
料理を載せたり、遠くから眺めたり、手にとって撫でたりしてどうにか吸収できたら、といつも足掻いています。