両親とも旅好きで、生活を切りつめて安い経由便を探してでもたくさん旅行に行きたいと考える家で育ちました。母親はとにかく行ったことのない街を訪れたい人、父は気に入ったところを何度でもリピートしたい人だったので、子どもの頃は年によって、母の希望で新しい街に行くか、父の企画でお気に入りの島などにいくか、という旅行をしていました。だからロンドンやハワイ島や京都は何度も、ヴェネツィアやニューカレドニアや新島は一度だけ訪れました。その両親の子どもである私はどちらの要素も持っているとは思いますが、どちらかと言えば母親要素が強く、行ったことのない所、せめて行ったことのある場所の全然違うお宿!と思って次の旅行先を考えている時が一番幸せです。
そんな私にもぜひもう一度訪れたいと思う場所はあります。「もう一度訪れたい」にも色々あって、とにかく幸福だった、楽しかった、好きだった、という場合もあれば、天候の運が悪く目当てのものが見られなかったとか、事前の予約などの知識不足で思う存分楽しめなかったという場合もあります。
ぱっと思いつく「もう一度訪れたい」場所は後者、ものすごく魅力的な場所だったのにあいにくの天候続きだったハワイのカウアイ島です。オアフ島やハワイ島に比べて直行便もなくてアクセスがやや悪いし、行ったことがなかったカウアイ島を訪れたのはもう八年前の冬。冬でも温暖な気候といわれるその島ですが、その時は「ほとんど十年に一度」と言われるほどの強風と寒さで、成田で預けたダウンジャケット以外では唯一持って行った少し厚手の長袖パーカーを一時も離さず着こんで、主に「寒い、寒い」と言っていた記憶があります。最近の異常気象はなかなか読めないので仕方ありませんが、せっかく寒い東京から時間をかけて温暖な島に行ったのに、という気持ちで残念でした。
カウアイ島はワイキキのように開発されていないため、ものすごく自然豊かで野生の動物にたくさん巡り合えたり、ジュラシックパークのロケに使われた岩肌があったり、火山などの景勝地もたくさんあります。ビーチには海水浴中の人間と同じように「ハワイアン・モンク・シール(シーモンク)」と呼ばれる固有の巨大なアザラシが普通に寝そべっていて、本来はそのすぐ横でのんびり寝そべって過ごしたかったのに、ビーチに人間が寝そべるには水も砂も冷たかったのが心残りです。ぜひ今度は天候の良い夏に訪れて、シーモンクとチルい時間を過ごしてみたいです。