ヘミングウェイの孫で女優、マーゴ・ヘミングウェイが主演する『リップスティック』、1976年のアメリカ映画。 全米一セクシーと称されるモデルを演じる彼女が、知人にレイプされる。彼女は控訴に踏み切るが、屈辱的な裁判の末に敗訴。さらに幼い妹も同じ男に強姦されると言う、形は変われど50年経った現在でも、至る所で耳にするあまりに酷い物語だ。
怒りが絶頂に達した主人公が、犯人に向けて自らライフルの火をぶっ放すという、脳内ファンタジー的にはたいへんスカっとした結末。
昨今、性加害者が何事もなかったかのように、しれっとメディアに復帰し、公の場で講義すら行っているのを目にするたび、日本の性犯罪への甘さに苛立ち、怒りが募り、そして、『リップスティック』のラストシーンが蘇る。