祭好きとしては一つに絞るのは難しい。
平穏な日常に突如現れる爆音や、屋台の匂い、湿気と熱気と着慣れない浴衣、はたまた厳かな雰囲気と……非日常が展開する、神様オフィシャル無礼講だ。
三社祭、ねぶた祭、若宮おん祭……いろいろ悩んだが、ここではあえて芸祭をあげようと思う。
20年以上前のことになるが、私は多摩美術大学を卒業した後、東京芸術大学にも進学したため、2つの芸祭に参加している。しかし、自分にとって記憶に強く残っているのは、やはり多摩美の芸祭だろう。
当時、私は「ジャンベ部」というサークルに入りながら、「テクノ部」にも出入りし、「悪い豆」という謎のサークルの人たちとも遊んでもらっていたのだが、この界隈の人達は、学業はそこまで頑張っていないくせに、祭りとなるとものすごく盛り上げるタイプだったと記憶している。(遠い昔の記憶なので、こんな言い方になってごめんなさい)
芸祭の準備は、それはそれは楽しかった。作ったことも食べたこともないタンドリーチキンを死ぬほど仕込んだり、建築基準法をぶっちぎりで無視した3階建ての屋台を作ったり、とてつもなく巨大なサウンドシステムを屋台の中に無理やり押し込んだり……。当時、大学は山の奥にあったので近隣からの苦情を心配する必要もなく、とにかく三日三晩、音楽とパーティー三昧、そして酒、酒、酒の無礼講だった。
よく食中毒とか、急性アルコール中毒とか出なかったな、と思い返しつつ(おそらくあったかもしれないが笑)、めちゃくちゃに遊べて楽しかった記憶しかない。下手なレイブよりも、よっぽどパワフルだったと思う。
みんながボロボロになるまで遊んでいるのを横目に、当時のルームメイトの友人と早朝に朝ごはんを売る商売もやった。朝7時頃、おにぎりと味噌汁を売り歩くのだ。一晩中呑み明かして雑巾のようにヨレヨレになった子たちが外で寝ていたり、まだ歌い続けていたりする景色を見るのも楽しかった。
あれから20年が経ち、教員として芸大に戻ったことがあったが、そこでは学生に危ないことがないよう注意して回る立場になってしまっていた。
そんな役割が嫌になって、私は大学を辞めた。
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当時の写真をあげるのは怖いので、先日の花火の写真を載せます。熱海は一年に15回も花火大会をするとか!
2年ほど連載をしてきましたが、この投稿で最終回となります! いろいろと書けて楽しかった。ありがとうございました~!