絶望的にピンとが合っていませんが、夜空に煌めくエッフェル塔と花火。今年のパリ祭は通常の7月14日ではなく、2016年に発生したテロ事件の追悼行事の関係で前日13日に開催されました。
祭りと言われて、先月のパリ祭について書こうとしたところで、ふと思い出した。そういえば先月のTFPカレンダーでも、パリについて書いたばかりではないか。さすがにこすり過ぎだし、かぶれ過ぎだ。自重する。
子供の頃から、祭りというものがあまり得意ではなかった。といっても、祭りにまつわる苦い記憶があるとか、一緒に行く友達がいなかったことへのコンプレックスとか(いなかったけれど)、そういう話ではない。むしろ花火や盆踊りといった日本古来の行事は好きだし、色が違うだけで味はだいたい同じのかき氷だって嫌いではない。では何が苦手なのか。理由はいたって単純で、大勢の人間が一堂に会する場所が苦手なのである。
10年ほど前、友人に誘われて、たまがわの花火大会へ出かけたことがある。夜空いっぱいに開く大輪の花火の美しさ。川辺で飲む、若干ぬるめのビールの苦味。そして何より、気の置けない友人と過ごす、何ものにも代えがたい時間。それらをすべて合算した感動と、人波に揉まれ、汗だくになりながら牛歩を強いられる往復のストレスを天秤にかけたところ、僅差で後者が勝った。友人、マジごめん。
フェスの類も同様に苦手だ。2年前、大好きなアーティストが来日するというので、珍しくサマーソニックへ足を運んだ。目当てのアーティストによる圧巻のパフォーマンスにはもちろん感動した。したのだが、それも束の間。炎天下、広大な会場を移動するという行為にすっかり辟易し、結局マリンステージ脇のビール販売ブースに設けられた、冷凍マグロでも保存できそうなほど冷房の効いた部屋で大半の時間を過ごした。つくづく、向いていないのである。夏という季節に。
約10年ぶりのスーパーエルニーニョが発生するとも言われ、ついには「猛暑日」のさらに上をいく「酷暑日」なる言葉まで耳にするようになった今年の夏。もっとも、東京で過ごしていると、意外にも例年よりしのぎやすいと感じる日があったりするのだが、それでも油断は禁物だ。暦の上では秋を迎えても、暑さはきっとそう簡単には退場してくれない。長く続くであろう残暑、どうぞ体調に気をつけて過ごしてほしい。私はエアコンの効いた自室から、遠くで消えていく花火の残り火に思いを馳せる。